#53 

必ず観ておきたい「心に残る芝居」の映画


2018.12.27
カテゴリ: 制作のヒミツ

お久しぶりです。
あんなに暑かった夏は、いつの間にか過ぎ、秋に入ったかと思ったら、もう真冬の装い。
そんな季節です。
今年も栗拾いができませんでした。ほとんどしたことありませんがw
 
皆様、今年も残すところあとわずかですが、印象に残った映画はありましたか?
話題性などから見て、インデペンデントから異例の大ヒットとなった上田慎一郎監督「カメラを止めるな!」、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和監督「万引き家族」。
この2つは外せないところです。
 
「カメラを止めるな!」の大ヒットにより、いよいよインデペンデントと商業映画の垣根が無くなってくるのでは。そんな期待を持たずにはいられません。

 
「万引き家族」は、今年惜しまれながらこの世を去った樹木希林さんが出演されていました。

樹木希林さん、、、そうです!
なんというか目にも心にも焼きついて、離れないほど、心に残るお芝居でした。
今までの人生の生き様がそこに集約されているかのような、しかしながら、主張をしないその自然体が、いつまでもいつまでも見ていられました。
普通であれば、もう少し短くしてもと思うようなシーンだが、いつまでもいつまでも見ていられる、見ていたいというシーンで、編集する是枝監督も、そんな気分だったのではと思わずにはいられませんでした。
映画を観ていない方は、なんのこっちゃと思うでしょうが、是非冬休みにでもご覧いただきたいです。
 
 
心に残る芝居と言えば、同じ作品の安藤サクラさんも素晴らしかったです。
素晴らしかったというより、恐ろしかったです。
審査委員長のケイト・ブランシェットが「もし私があの泣き方をしたら、彼女の真似をしたと思ってください」と言うほどです。
 
’’特別な映画の中に、特別な芝居あり’’
 
ふと、そう思いました。
他にも特別な芝居と言えば、同じくカンヌつながりで、21年前にパルムドールを受賞した今村昌平監督「うなぎ」の役所広司さん。
 
警察への出頭シーンは、異様なまでの狂気と説得力をはらんでいて、一瞬にしてもっていかれてしまいました。
 
「うなぎ」予告編

 
 
ハリウッドの方に目を向けると、もうあげればキリが無いのですが、2つほど。
 
まず、マイケル・チミノ監督の「ディア・ハンター」。
もう作品としてとてつもなく素晴らしいのですが、演技が本当にすごい。
ロバート・デ・ニーロもメリル・ストリープもすごいのだが、クリストファー・ウォーケンが圧巻。
途中と最後にロシアンルーレットのシーンがあるのですが、その対比がもう芸術的です。
 
そんな「ディア・ハンター」
久しぶりにまた観たいなと思って、検索すると、、なんと!1214日より製作40周年を記念して、4Kデジタル修復版として公開されるではないですか!
これは行くしかありません!まだ未見の方は、是非この機会に!
http://cinemakadokawa.jp/deerhunter/
 
 
そして、もう1つ。
ジョナサン・デミ監督の「羊たちの沈黙」のご存知アンソニー・ホプキンス演じるハンニバル・レクター博士。

静かに笑いかけるその姿だけで、真夏に冷房いらずです。
最近、友人にレクター博士にちょっと似ていると言われました。
そんなはずあるかい!と思って、比べてみると、、、

 

ハリウッドで出演した短編映画のポスターですが、どことなく、ちょっと、ほんのちょっとだけ、、、
私としては、まったく意図しておりませんでしたが、もしかしたら監督の中では、イメージにあったのかもしれません。
殺人鬼の役だったので、、
 
 
最後に、こちらは作品の中での芝居ではありませんが、それはもうすでに作品になっているのではというくらい完成度の高いオーディションでの芝居を。
 

 
スティーヴン・スピルバーグ監督作品「E.T.」のヘンリー・トーマス君のオーディション映像。
 
オーディションなのに、映画を観ているかのごとくです。
 
 
ここまで、いくつか心に残る芝居を紹介してきましたが、ふと考えると次から次に思い出されて、居ても立ってもいられないような気分になりました。
まだまだ紹介した芝居は、たくさんあります。
次は、役作りという観点から「心に残る芝居」を紹介してみたいなと思いました。
 
余談ですが、今年印象に残った映画として、「カメラを止めるな!」「万引き家族」をあげましたが、それに引けをとらないくらい印象に残ったのが濱口竜介監督の「寝ても覚めても」でした。
「万引き家族」が完全に主役ではありましたが、「寝ても覚めても」もカンヌ国際映画祭にノミネートされておりました。
’’考えさせる映画’’というより’’考えたくなる映画’’
そんな感じでした。
こちらも機会があれば、是非!
 
以上、次にお目にかかるのは、来年ですね。
良いお年をお迎えくださいませ。
もうそんな時期なのですね。
1年が早い!

滝本重之
 ライター:池野創(俳優/プレイヤーズエージェント)