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低予算で動画制作するときのわかっておきたいポイント#1~映像制作にかかる費用の内訳篇~


2018.10.15
カテゴリ: 制作のヒミツ

 
 
弊社にもたびたび、企業や自治体などでプロモーション・広報を担当している方から「なるべく安く動画を作りたいです」「〇〇万円の中で動画をお願いできますか?」といったお問い合わせがあります。
宣伝でも何でもありませんが、弊社では一応18万円からのパッケージがあり、そういったお問い合わせにも勿論、可能なご対応をさせていただいております。
ですが、低予算になればなるほど制約が出てくることは間違いありません。
勿論ご担当者様も「低予算ではなんとなく厳しいよね」という実感はお持ちとは思いますが、では具体的に低予算で動画制作を考えた際に、留意しておくべき、抑えておきたいポイントを、実際に映像制作に携わる身として、まとめてみます。
動画制作や映像発注の初心者の方に、なるべくためになるような記事になればと思います。
 
その第一弾として
「映像制作って何にそんな費用がかかってんの?」という問いに答えさせていただきます。
動画制作の話題が出た際に、社内での予算取りや、稟議の際に、作りたいものと予算が見合っているか、ある程度イメージできるようになっていただけますと幸いです。
 
 
 

実際、何に費用がかかるのか?


ちょっとお金の話ばかりになるので、憂鬱にならないでくださいね、今回はまずは知るということです。
 
では映像業界では一番予算がかけられているであろう、テレビCMをベースに話していきましょう。しかしウェブ動画や社内の教育用動画でも、根本となる考え方は同じですので、一読していただければと思います。
 テレビCMはともすると、数千万、1億円、よもや10億以上といった金額で作られていたりします。
これは一体何の予算なのでしょうか?
 
 
 

タレント出演費



端的に申していきますと、まず大きいのは有名人などの 【タレント出演費】です。
超有名ハリウッドスターや、海外サッカー選手、芸能界でも知らない人がいないレベルのタレントさん、現在爆発的に人気がある人の場合、下手すると一人で「ウン億~ウン千万円」がかかるケースもあります。
そこは時価というか絶対的な決まりはなく、交渉が入るので一概には言えませんが、金額が比較的大きいことは間違いありません。しかもタレントさんもスケジュールや本人のイメージがあるので、出てくれるとも限りません。
更にサブのタレントさんや、エキストラさんのギャラが当然かかりますよね。
 
 
 

人件費


【人件費】という面で見ていきますと、企画全体を統括するクリエイティブディレクターや、アートディレクター、案を出すプランナーから始まりコピーライターや、プロデューサー、ディレクター、制作部、美術部、スタイリスト、ヘアメイク、撮影、録音、照明、CG、エディター、音楽家…などなど、他にもそのアシスタントや専門家など細分化するとかなりの人数が関わるのです。
その道で売れっ子な人を使うと勿論人件費も上がります。
 
 
 

美術費・衣裳費



さて、次は美術費や衣裳費など制作にかかる実費な部分を見ていきましょう。
例えば 【美術費】です。シナリオ上に出てくるお手紙といった小さなものから、宇宙船内をスタジオにまるまる作る、まで幅広く予算もそれに応じています。
セットを建てるのは勿論高額ですし、セットにイメージ通りの椅子やカーテン、絨毯、小道具などを借りたり作ったり、外ロケの際も店の看板を作り変えたり、賑やかに見せるために電飾したりなどこだわればキリがありません。素材の代金や、人件費、技術費もかかりますね。
【衣裳費】はイメージに合わせて作るケースもあるでしょうし、買い取ったり、レンタルしたりする費用です。イメージカラーがブルーの企業様の場合、ブルーのジャケットやドレスを作ることなどはよくあります。
 
 
 

機材費


 

【機材費】もありますね。カメラ、照明、録音機材などがないと勿論動画は撮れません。カメラにもピンからキリまであり勿論高額になるほど高機能であったり、最新機材であったりします。ちなみに最先端のカメラは買うとフェラーリくらいの値段なので大抵はレンタルですが、それでも一日30万とか、50万とかします。それにレンズも非常に大切で、もちろんレンズ一つというわけにもいきません。照明機材は灯体やら脚やらそれの電源を取る車やら…規模が大きくなるほど増え、キリがありません。
 
 
 

ロケ費・スタジオ費



じゃ、どこで撮影するの?というものは 【ロケ費・スタジオ費】などが相当します。
【ロケ費・スタジオ費】は場所によって様々で、実際のお店を10時間借りるのに100万
近い場所もあれば、ウン十万円のところ、知り合いだからタダなんだよ、などもあります。
大きなセットを建てるスタジオとなると例えば1時間数万で、セットを建て込み、リハーサルなどをして、撮影後にセットをバラすと考え3日抑えるとなると72時間…というような金額になってきます。
そうです 【工数】も考えましょう。
 
 
 

工数


【工数】とは、制作にかかる時間や日数、修正回数などです。
工数で多いのが企画の直しと、編集後の修正回数などです。修正するたびに稼働する人の時間がかかり、技術も投入されるので、修正が入るたびに金額が加算される可能性があります。
まるっとそれを見込んで見積もることもありますし、制作側とクライアント側の関係性や、修正の量、タイミング(深夜や納品間際)などもあるので、一概には言えませんが。通常は計算に入れます。
 
 
 

編集・仕上げ



撮影後の 【編集・仕上げ】にもお金が関わっています。
【編集・仕上げ】はプロの編集マンや、映像の色調整、電化製品などのCG制作、グツグツ、ジュワ~といった音入れの方や、それを統合して仕上げをするためにスタジオを借りる(下手すると1日数十万とか)など、ここにもこだわれば費用がかかって来ます。勿論これにも 【工数】がつきまといます。
 
 
 

その他


他にもCMの最初やおしりにつく 【音楽・サウンロゴ費】
食事のシーンや飲み物の魅せ方が重要なら 【フードコーディネーター費】
遠方への 【交通費】【宿泊費】
数人から数十人規模のスタッフの 【食費】
準備で下見などする 【ロケハン費】
雨降らしや強風の演出をするための 【操演費】
クレーンや車を使った機材などの 【特機費】
など挙げるとキリがありませんが、映像制作にはどのあたりにお金がかかっているか、大体わかっていただけましたでしょうか?
 
 
ではそれを踏まえて、次回は、低予算で作る場合、どの予算が削られているか、どんなイメージでいくら位だと、どんなものが作れるのか、具体的に説明していきたいと思います。

市原悠
 ライター:市原悠(ディレクター)