動画広告企画 ネタ発想からの展開過程を書いてみた |映像制作・動画制作ブログ
2017.11.24

面白動画広告の監督しました!
ディレクターのパンダ滝本です。
先日制作した車買取サービスの動画広告。
企画から撮影、編集まで手がけました。
ネタの発想から完成まで、どう演出を進めたかを自分で分析してみます。

https://www.youtube.com/watch?v=g-f9RBxSUwA
勘違いをネタに
おわかりでしょうが、企画の一番はじめのネタは、
「被害者」を指す刑事の職業用語「ガイシャ」を、「外車」と勘違いするということ。
この1点のみ。ものすごいシンプルです。
コレを、
若手刑事キヨズミと
ベテラン刑事ダテの、
テレビドラマ「太陽にほえろ!」風の、
昭和感のある暑苦しいオトボケコメディにしよう!
と企画しました。

発想ネタが単純な分、キャラが命です。
撮影現場で何度もリハーサルを重ね、
出演者のお2人とアイデアを出し合いながら、
ネクタイのゆるめ具合やサングラスのはずし方などを研究、
張り込み中にもかかわらず、大声でトンチンカンな事を怒鳴り合ってしまうオトボケ刑事2人像を
模索しました。
一番アタマにあったのは、
いかにこのキャラクターに親しみを感じてもらえるように出来るか、ということ。
何事にもまっすぐ、しかし不器用で視野が狭く、
1つのことに注目すると他のことを忘れてしまう若手刑事・キヨズミ。
大好きな外車のことを話しているのに「ハァ?」とダテに言われ、
さらに熱くなって「外車王!」と繰り返す。
そんなオトボケキヨズミと同じ土俵に立ち、キヨズミを上回る大声で怒鳴りつけてしまうダテ。

見た目が怖い2人。
前半はハードな刑事ドラマ風に仕立てることで、
後半のオトボケ路線へ突っ走る落差を想定。
緊張→緩和の王道おもしろロジックを踏襲した作りです。
この緊張→緩和ロジックとは例えば、
単に人が滑って転ぶより、
強権うならす会社社長(=緊張)が滑って転ぶ(=緩和)ほうがオモシロい、ということ。
「被害者を外車とカン違いする」という1ネタでは正直弱いです。
そこで、「冷徹に犯人を追う強面刑事」という前フリでゲタを履かせました。“緊張”を作るためです。
2人のバカバカしいやりとりがザーッと展開、バンッとロゴがのって終わる編集に仕上げ、
爽快感あるCMに出来たんじゃないかなーと思ってますが、いかがでしょうか?