「このナメてるウチトラ、セッシュウがバレてるから笑って」誤解を招くギョーカイ用語5選

2024.12.06

滝本 重之

映像制作の現場では、ちょっと不思議な用語が飛び交うことがよくあります。
意味を知らないと「え?何それ?ケンカ売ってるの?」なんて誤解することも…。
今回は、そんな業界特有の用語をピックアップして解説!

これを読めば、次の現場で「え、それ知らないの?」なんて顔されなくて済むはず!

1.ナメる

カメラマンに見下されているわけではない

「そこ、ちょっとナメて撮ってよ!」
え、ナメる?軽視してる?いやいや、違います。

映像業界で「ナメる」とは、カメラアングルの一種を指します。
具体的には、カメラ前に物や人を配置しつつ、背景の別の対象を映し込む撮り方のこと。
例えば、花越しに人を撮るシーンなんかが「ナメ」ショットです。

例文:「このカット、主人公の肩をナメて撮ります」

2.ウチトラ

スタッフがエキストラをやる場面

「次、ウチトラ頼むよ!」と聞いて驚くかもしれません。

「ウチトラ」とは、現場スタッフがエキストラを務めることを指します。
例えば、大勢の通行人が必要なシーンで、人数が足りない時にスタッフがその役をこなすケースがこれにあたります。緊急対応として使われることも多いです。

例文:「今日はエキストラ少ないから、ウチトラで埋めよう!」

3.セッシュウ

高さを上げる

「セッシュウして!」と言われたら、それは被写体に関する指示です。

「セッシュウ」とは、高さを上げることを指します。
例えば、被写体である人物に椅子や台に乗ってもらうなどして、

他の被写体や背景とのバランスを整える場合に使われます。

4.バレる

画面に映しちゃいけないものが入っている

「そのライト、バレてるよ!」と言われたら要注意です。

映像制作の現場で「バレる」とは、画面に映しちゃいけないものが入り込むこと
例えば、照明機材やスタッフの影が映り込んでしまうケースがこれにあたります。

撮影中の細心の注意が求められるポイントの1つです。

例文:「ライトがバレてるから、10cm逃がして!」

5.わらう

邪魔なものを退ける!

「これ、わらっといて!」と言われても、「笑う」の意味ではありません。

「わらう」とは、アングル内に入っている邪魔なものを退けることを指します。
撮影で背景や構図に不要な物体が映り込む場合、物をどかす作業をこう表現します。例文:「机の上のペットボトル、わらって!」


今回紹介した用語は、誤解しやすいものばかり。
他にも業界の「気になる」をどんどん掘り下げていきます。

こちらの記事もオススメです!
撮影現場ってなんで黒い服の人が多いの?

PAGE TOP