【決定版】ロケ撮影に必須な「道路使用許可」の取り方!
2022.04.15
ムービーインパクト制作部です。
今回はロケ撮影で必要な「道路使用許可」の取り方について書いていきます。
道路上(歩道や車道)で撮影を行う場合は、その場所を管轄している警察署へ行って道路使用許可申請を行う必要があります。
道路というのは原則として人や車が通行するためのものですので、交通を妨害してしまったり、交通に危険を生じさせるおそれのある行為は禁止されています。道路工事、広告板やモニュメント等の工作物の設置、露店や屋台の出店、お祭りやイベントの開催、ロケーション撮影などは、道路として本来の用途に即さない使い方ですので、道路使用の許可を得なくてはなりません。
以下に簡単に道路使用許可申請の概要を説明していきます。
(1)
撮影で使用する道路が決まったら、住所からそこを管轄している警察署を探します。
今回は東京都庁前の道路(新宿区西新宿2-5-1)で撮影するとします。
方法は簡単で「西新宿2丁目 警察」とネット検索すれば、その場所を管轄している警察署、今回でいえば『新宿警察署』のサイトが出てきます。もし不安であったら、警察署のサイトに管轄エリアが書かれていますので確認してください。今回の場合は新宿警察署へ行って申請を行います。
(2)
書類を作るにあたり、まずそこの場所で撮影の許可がおりるかどうか、いまから申請が間に合うかなど、警察署に電話して聞いて問題なければ書類作成へ移ります。
許可がおりない場所もありますので、候補は複数ヶ所用意しておいたがほうが安全です。
過去に行われたロケ撮影の影響で「もうロケ撮影は一切許可しない」という場所もありますので、まずは警察に電話をして確認をしてみてください。
許可条件等の詳細に関しては「電話ではわからないので書類を用意して来てください」と言われることも少なくないので、撮影まで時間がある場合は書類作成前に警察署へ行って相談するのが確実です。
はじめて書類を作成する場合はまず警察署へ行って相談するほうが、自分で調べて一から作成するより早いかもしれません。
(3)
警察に提出する書類はおおむね以下のような感じです。
A.申請書
各都道府県警察本部のサイトに案内があり、wordかPDFのファイルがダウンロードできます。
印刷した書類に手書きで記入しても構いませんし、PCを使って作成したものを印刷して提出するのでもOKです。
会社や組織に属している場合、その代表の名前で出す必要があります。
政府が進めるデジタル化政策によって行政手続きの押印廃止がなされ、2020年12月から道路使用許可申請書にも押印の必要がなくなりました。これまで絶対に必要だった社印や訂正印も不要となり、申請が非常に楽になり申請のハードルが下がったという印象です。
B.地図
必須添付資料の1つめ、ロケを行う場所の位置図を用意します。
Googleマップ等のネットで簡単にアクセスできる地図でいいので、それを印刷して撮影場所を手書きでマークすればOKです。
所管の警察署の判断にもよりますが「1申請書で1ヶ所」と考えておいたほうが無難です。
道路を挟んで2ヶ所というように近距離の場合は1枚の申請書で複数ヶ所の申請が行えることが多いですが、同じ警察署の管轄内でも離れた場所で撮影を行う場合は別の申請書が必要になることが多いです。
C.道路使用の形態を記載した図面
必須添付資料の2つめは、撮影場所の図面です。
道路の幅や横断歩道や商店等、実際に使う場所を図面にして、そこでどう撮影を行うかを描いて提出します。
申請が通りやすい書き方のコツというのは当然ありますが、それは企業秘密であります。弊社スタッフにお任せください。
D.台本、絵コンテなど撮影内容がわかるもの
必須添付資料の3つめは、撮影内容を記した書類です。
その道路を使って行う撮影の内容がわかる書類を提出します。
絵コンテがあると内容が伝わりやすいですが、文字の台本やメモ程度でも警察署の窓口できちんと説明すれば問題ありません。
E.企画書
これはマストのものではありませんが、撮影の概要、参加人数、持ち込み機材リスト、有名人出演の有無、などを書いて提出したほうが許可を出す警察側も状況を把握しやすく、申請がスムーズにいくことが多いです。
警察は撮影の内容自体はあまり気にしてはいません。その撮影がルールを守って行われるかどうかを気にしていますので、出せる情報はなるべく多く出して警察を安心させるのが得策です。
(4)
書類ができたら所管の警察署へ書類を持っていきます。
注意点としては、同じ書類を2部印刷してください。1部は警察が保管し、1部は返却されてそれが道路使用許可証になるので提出書類は必ず2部ずつ用意してください。
提出する場所は、警察署を入ってすぐにあることが多い交通規制係という窓口です。地域によっては昼休みがあるので注意が必要です。
この時、書類をきちんと並べて整えておくことが非常に大切です。担当者によっては書類がまとまっていないとすごく怒られることがありますので、スムーズに終えるために書類はきちんと揃えて提出しましょう。
書類の不備や細かい訂正が必要な場合、指示に従い直して提出します。大きな修正がない限り、その場で修正すればOKをもらえることが多いです。
(5)
書類を受け取ってもらえたら、料金を支払います。都道府県の警察によって料金は多少違いますが、東京都(警視庁)の場合は2,100円です。
大抵は同じフロアに支払いの窓口がありますので、そこへ行って料金を支払います。
今ではSuica等の電子マネーでも支払いが可能ですので、現金か電子マネーで料金を支払って領収書をもらいます。
(6)
支払った料金の領収書を受け取り、交通規制係の窓口に戻ったら道路使用許可申請は完了です。
担当者から許可証の受け取り日が伝えられますので、後日受け取りを行います。警視庁は中1~2日が多いですが、警察署によっては中3日かかることもありますので、申請は計画的に行いましょう。
(7)
日を改めて警察署を訪ね、できあがった道路使用許可書を受領します。
ロケ撮影の際にはずっと携帯しておき、何かがあった場合はすぐに出せるようにしておくといいでしょう。
道路使用許可証があるからといって何をしてもいいわけではなく、警察の指示に従い交通への影響は必要最小限に抑えるよう心がけてロケを行いましょう。
以上です。
押印の廃止や電子マネーの導入などで道路使用許可は、以前に比べて格段に申請がしやすくなったと感じています。
無許可でいいやという現場もありますが、道路使用許可を取って気持ちよくロケ撮影ができたらいいですね。
道路使用許可をちゃんと取ったロケ撮影は是非ムービーインパクトへお願いします!!