映像表現が変わる「LUT」とは?
2023.07.21
みなさんこんにちは。
ムービーインパクトのすーさんです。
今回は、映像でよく使われるLUTについて説明していきます。
ep1 – LUTとは何か?
LUTは、映像や画像処理において色やトーンを変換するためのテーブルのことです。
1D LUTと3D LUTの2種類がありますので、
映像の色情報を特定の入力値から新しい値に変換する際に使用するのがLUTです。
色やトーンの変換により、映像に独特なルックや雰囲気を与えることが可能となります。
これができることにより、映画のような雰囲気や柔らかい印象の映像に仕上げることもできます。
ep2 – LUTの仕組み?
LUTの基本的な考え方は、入力されたデータ(通常はピクセルの色情報)をテーブル内の値にマッピングし、対応する新しい値を出力することです。このテーブル内の値は、特定の変換を定義します。
ep3 – 1D LUTと 3D LUTとは?
【1D LUT(1次元LUT)とは?】
1D LUTは、色の1つの要素(例えば輝度)を変換する際に使用されます。入力と出力の対応関係は、1つの次元のテーブルによって定義されます。このタイプのLUTは、カラーグレーディングやガンマ補正などに使用されます。
【メリット】
シンプルな操作
1D LUTは、色の1つの要素(通常は輝度)を変換する際に使用されます。そのため、シンプルな操作で色の明るさやコントラストを調整できます。輝度調整やガンマ補正など、特定の要素の調整に特化しているため、操作が直感的で分かりやすいです。
効率的な処理
1D LUTは1つの次元のテーブルで色変換を定義するため、計算が簡単で処理が高速です。大量のデータを素早く処理するのに適しています。
【3D LUT(3次元LUT)】
3D LUTは、複数の色要素(例えばRGB)を変換する際に使用されます。3D LUTは、3つの次元のテーブルによって、入力RGBの組み合わせを出力RGBの組み合わせに変換します。映画や写真の特定のルックを再現するためのカラーグレーディングや、複数のカメラ映像を統一する際によく使用されます。
【メリット】
複数の色要素を同時に変換
3D LUTは、複数の色要素(通常はRGB)を同時に変換するためのテーブルです。RGBの組み合わせによるカラー変換を一度に行うことができるため、カラーグレーディングやカラーコレクションに非常に効果的です。特定のルックを再現するために使われることが多いです。
複雑な色変換が可能
3D LUTは複数の色要素に対して自由な変換を定義できるため、より複雑な色の調整が可能です。これにより、映像に特定の雰囲気やスタイルを与えることができます。
上記の通り、それぞれにメリットがあるのですが、強いて言うなら、
単純な色の明るさ調整やガンマ補正などの場合は「1D LUT」がおすすめ。
複雑なカラーグレーディングや特定のルックを作り出す場合には、「3D LUT」がおすすめです。
結論
LUTは非常に効率的で、大量のデータを高速に処理することができるため、映像や画像処理のプロフェッショナルにとって重要なツールとなっています。
特定のカラーグレーディングや映像調整を適用する際に、LUTを使うことで効果的かつ一貫性のある結果を得ることができます。
是非LUTを活用してみてください。