クライアントと制作者が直面する「アニメーションできますか?」の質問とその誤解
2024.04.22
みなさん、こんにちは!
動画制作業界において、クライアント様から頻繁に寄せられる質問の一つに、「アニメーションを作成できますか?」という質問がよくあります。
一見単純な問いのようですが、アニメーションと一口に言っても、その種類は多岐にわたり、それぞれ専門性の高い技術が必要だということを少し知っておいていただけますと幸いです。
アニメーションの多様性
まず、アニメーションという言葉自体が指し示す範囲の広さをご説明したいと思います。
多くの方が思い浮かべるのは、テレビで放送されるアニメーションかもしれません。
これは1枚1枚の絵を手描きまたはデジタルで作成し、それらを連続して動かすことで物語を生み出す伝統的な技法です。
しかしこれだけがアニメーションの全てではありません。
例えば、単純に物体が右から左へ移動するアニメーションや、キラキラと輝く何かを描写するエフェクトなど、これらは一般的に「モーショングラフィックス」と呼ばれます。
モーショングラフィックスは、アニメーションというよりは、動きを伴うグラフィックデザインの一種で、マーケティングビデオやウェブデザインなど幅広い分野で使用されます。
CGアニメーションの複雑さ
さらに、「CGを作れますか?」という質問に対しても、答えは複雑になります。
多くの人がCGと聞いて思い浮かべるのは3DCG、つまり立体的なグラフィックをコンピュータで作成する技術です。
これは、映画やゲームでよく見るリアルなキャラクターや風景を作り出すのに用いられますが、その制作過程は極めて専門的な知識と技術が必要になります。
制作プロセスの理解と質問の明確化
動画制作においては、「アニメーションができますか?」「モーショングラフィックスができますか?」「3DCGができますか?」といったように、より具体的な質問をすることが重要です。
なぜなら、これらのアニメーション技術は全く異なる専門スキルを必要とし、それぞれ異なるクリエイターが関わってくるからです。
動画制作の世界では、アニメーションに関する質問は一筋縄ではいかないことが多いです。
その背後には、アニメーションという一言で表せないほどの多様性と、各技術特有の複雑さがあります。クライアントと制作側が共にこれらの違いを理解し、具体的なニーズを明確に伝え合うことが成功への第一歩です。
もし動画制作を検討しており制作会社などに連絡を取る際は、どのようなアニメーションを望んでいるのか、その技術的な側面を踏まえた上での質問を心がけて制作にあたるととても良い作品作りのスタートとなると思います。
動画制作のヒントが少しでも皆さまのお役に立ちましたら幸いです!