キャスティングプロデューサーだからこそ知ってる俳優の難しさって?|映像制作・動画制作ブログ

2018.07.03

活野 創

キャスティング担当池野創

世界にはどれだけ俳優と呼ばれる人々、名乗る人々がいるのだろうか。

 
ロバート・デ・ニーロ、トム・ハンクス、メリル・ストリープといったオスカーを手にした、誰もが知るような俳優もいれば、どこの馬の骨かもわからないような名の知れない俳優もいる。
 
それぞれの俳優を目にする場も、映画、テレビ、舞台などでも違いますし、その中でも、何億、何千万の人の目に触れるものもあれば、お客さんが数人だったり、時には1人も入らず、人の目に触れることすらあまり無いような小さな小さな舞台まで、ピンからキリまである。
 
日本だけでも全国各地にそれはそれはたくさんの俳優と呼ばれる人、名乗る人がいる。
 
その中で、俳優のみを生業にできている人は、本当に一握りだと思う。
 

そもそも俳優という職業は、就職と失業の繰り返しだ。

 
どういうことかというと、1つの映画なり、ドラマなり、CMに、オーディションで、何十人、何百人、何千人の中から抜擢されても、そのプロジェクトが終われば、次の新たなプロジェクトに関わっていなければ、失業しているのと同様である。
 
毎回、それを繰り返し、1つ1つキャリアを積み重ねていく。
 
様々な役に対応できるよう、芝居の訓練をすることは、もちろんのこと、他にも、時代劇で騎馬隊として出演する為の乗馬の訓練だったり、オーケストラ奏者の役に対応できるよう、フルートなどの楽器の訓練だったり、それこそ、海外の作品に出演する為の語学の訓練だったり、、、あげれば、本当にキリが無い。
 
訓練するには、当然ながら、費用がかかるし、生活することにもお金がかかるので、俳優としての出演費だけで生活できない間は、俳優以外の仕事、いわばアルバイトなどをして、生活していくことが必要となる。
 
アルバイト1つとっても、コンビニの店員やカフェの店員から、ガソリンスタンド店員や警備員、テーマパークのスタッフなど多種多様だ。
そして、その1つ1つが俳優の要素として、役立つことはよくあることで、稀にカフェの接客中に大物映画監督が訪れ、そこでの出会いがきっかけでデビューするといった話も聞いたことがある。
 
アルバイトだけではなく、家族とけんかして怒ったり、好きな人にフラれて悲しかったり、美味しいものを食べて自然に笑顔がこぼれたり、飼っていた動物が亡くなってしまって涙を流したり、といった生活のすべてを通して、感じたことが俳優にとって、プラスになってくる。
 
そのあたりの実際に経験した自分の感情と演技の際に出す感情とを結びつけたり、
見ている側に表現することが、思いのほか難しかったりするので、日々意識しつつ、
自分だけではわからない部分を稽古などで人に見てもらって、ギャップを埋める作業は必要だと思う。
 
そして、俳優には、公務員などの国家試験や運転免許のライセンスなどが無い為、仕事のありなしはあるにせよ、誰でも「今日から俳優と名乗ろう!」と思えば、俳優になれてしまう。
 

ハリウッドには、俳優組合があるが、日本にはそういったものも無い。

 
定年退職というものも存在しない。
 
なので、いろいろと危険性もはらんでいる。
 
 
 
表のきらびやかな部分ばかりを見て、安易に目指すのは、あまりオススメできませんが、本当に夢のある魅力的な職業だと思いますので、
これから俳優を目指す方々、俳優として活動しており先に不安を抱える方々にとって、有益な記事を書いていこうと思いました。
 
俳優として、日本やアメリカで見たもの、キャスティングとして見たものや日々考えていることなどを書いていけたらと思います。
「こういったことを知りたい」といったことがあれば、是非ご意見もいただきたいですし、以前弊社ディレクターの市原と滝本と共に行ったワークショップ(勉強会)も有益なものでしたので、今後も行っていきたいと考えております。
 

次回は、俳優組合について、少し掘り下げていきたいと思っております。

 
なんだか、ブログを始めるにあたっての「心意気」的な記事になってしまいましたが、改めて有意義なブログにできたらと思いましたので、次回も楽しみにしていただけたらと思います。
 
 
最後に宣伝となりますが、
8月7日(火)に伊豆映画祭にて弊社制作の映画「大舞台は頂いた!」が上映されます。
伊豆映画祭は、8月1~8日に開催され、全日通し券が500円という破格ぶりです!
500円で42作品観られちゃいます!
 
是非、夏の旅行の1つにいかがでしょうか?
 
詳細は以下です。
 
伊豆映画祭 in 土肥劇場 公式ホームページ
https://izu-film-festival.themedia.jp/
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