キャノンの5D mark Ⅳ

canon5DのC-log撮影まとめと感想 前編|映像制作・動画制作ブログ

市原 悠


2019.08.02

先日撮影現場で女優さんに、「日サロに通ってるんですか?」と真顔で聞かれ、美容院では雑誌のSafariを置かれてしまう系ディレクターの市原です。(撮影で焼けとるねん)

 
さて、私はCMをディレクションするとき、自分で撮影もしている場合が多いのですが、中々に予算も機材も限られている中、可能な限り良い映像を撮りたいという思いで、タイトル通り、

キャノンの5D mark Ⅳ(以下5D)にClog=Canon logを投入しました。

(サービスセンターに送って有償(約1万円)でやって貰う必要があります)
しばらく使ったので、いいとこ悪いとこ含め、大まかなポイントを書いてみたいと思います。
 
というか、ネットで検索しても5DにおけるClog情報があまりまとっていないので、社内の情報共有も含め書いてみたいと思います。(みんなClog使ってないんかな)
 
 

【時間がない人用の簡単まとめ】

メリット たった1万円で驚くほど映像にラチチュードや質感が生まれ、グレーディングの幅が広がる。ミラクル800%パワー。
デメリット 暗く撮った場合にノイズがやばい。8bit収録なのでグレーディングでもノイズに注意。
 

Photo by Joseph Morris on Unsplash

 
はい。じゃ、そもそも5DでClogを使う理由は、というのを掘り下げますが、要は通常より幅広いダイナミックレンジが得られることにあります。
これは、編集時にグレーディング(色調整)をする際により自由が効きやすいことや、その効果で更に画の質感やグラデーションがより良くなるなどのメリットに繋がります。要は映像の質感が上がるんですね。
その分編集時の作業は増えますが、クリエイターとしてはありがたいところです。
 
あ、今回画質などに関してはあくまで主観です。データやテスト云々など、そこまで突っ込んでもないので、あくまで※これは個人の感想です…のやつ。
 
公式ではISO400の状態で、ピクチャースタイルをスタンダードに設定したときに比べ、約800%のダイナミックレンジがあると書かれています。なんやねん800%って書き方!
で、実際にテストで軽く撮ったものでは、確かに屋内の人物に露出を合わせても、外の光が飛んでいないことが確認できます。これはよい!
けれど、暗部を撮影した際には、通常のClogでないときに比べ、Clogではかなり暗部にノイズが乗っていることが確認できます。いや、めっちゃ乗ってるやないか!インドの列車くらいいっぱい乗ってる!
いろいろな絞りや、ISOに設定して検証できませんでしたが、これはキャノン公式でもこのように書かれています。
 

【公式見解】

ノイズが目立つときは、[周辺光量補正]を[しない]に設定して、やや明るめに撮影を行い、グレーディング処理の際に明るさ調整を行うことをおすすめします。また、(ダイナミックレンジが狭くなりますが)ISO400未満で撮影すると、ノイズを軽減できることがあります。
 
ダイナミックレンジ狭なるんかい、のツッコミは置いといて、そういうことらしいので、みなさま照明が期待できないときや、暗い場所では一考です。
 
合わせてノイズについてはこちらもキャノン公式で
 

【公式見解】

・Canon Log設定時は、被写体条件や撮影条件により、映像に横縞状のノイズが発生することがあります。そのため、事前にテスト撮影を行い、映像を確認してから撮影することをおすすめします。なお、撮影した映像をグレーディング処理する際、特にコントラストを強くすると、ノイズが顕著になることがありますので、ご注意ください。
・横縞状のノイズは、「やや暗く平坦な被写体」を撮影したときや、[周辺光量補正]を[する]に設定したときに発生しやすくなります。なお、このノイズは、ISO400程度の比較的低い感度でも発生することがあります。
 
と、これについては実はClogの最も微妙なところです。というか「やや暗く平坦な被写体」てなんやねん!
日焼けした背中、ごま豆腐、切る前の大きなカステラの焼いた側…きっとそんなやつですね(ちがう)
 

Photo by nrd on Unsplash

 
それとデメリットは、動画が4:2:0の8bit収録の点です。専門的な話になるので詳しく書きませんが、要は映像の色情報が省かれており、階調は10bit、12bitに比べるとかなりマイナスであることになります。グレーディングのときに色や階調が破綻しやすいのでノイズも乗る…そうですね、正直しんどい。まぁこれもスチールメインの機体であり、もはや数年前の機種なので仕方ないかもしれませんが。
 
更に、5Dに導入するにはキャノンのサービスセンターに行くか、修理便に出して1万円かかることです。費用対効果で言えば安いといえば安いですが。
 
と、前置きがゴボウくらい長くなってしまいましたが、次回は実際の業務フローと、使っている中で見えてきたポイントを追っていきたいと思います。


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